スポーツ現場のコンディショニングとは① 体重編  

トレーナーと名乗りはじめて23年目。

ここ数年はバスケットボール選手のコンディショニングについて講演をさせていただく機会が何度かあります。

コーチ、トレーナー、ジュニア選手が主な対象です。

良く使うコンディショニングですが、改めてコンディショニングってなんでしょうか・・

 

スポーツの場合でいうコンディショニングとは・・

 

チーム、あるいは個人が設定した目標に対し、

心身ともに良好な状態を維持、向上させることにより、

パフォーマンスを十分に発揮させることを目的とした

心身の調整をおこなうことである

と、日本体育協会公認アスレティックトレーナーの教本では定義されています。

 

例えていうなら、全国大会出場という目的に対して、トレーニング(練習含む)、体調管理(メンタル含む)をどのように計画性を持って調整するか・・ということになります。

コーチ陣の経験の基、練習内容、強度、時間、オフ日の設定などなど、知らず知らずにコンディショニングはチーム単位で行われています。それに比べて体調管理は個人にゆだねられているところが多いです。

今日はだるいな~という・・・時あります。私がバレーの現役中は調子が良い日の方が少ないくらいでした。でも、なぜ今日はだるいのか・・客観的指標を基に原因を探りながら改善が必要です。

<客観的指標>

1)体重

2)体温

3)睡眠

4)便通

5)尿の色

主に以上の5つがあります。

 

ここからは長くなるので、一つ一つご紹介していきます。

1)体重

 

体重測定から読み取れるもの・・

①練習前後の体重比較>>>測定時に同じ衣類の条件で測定する

脱水症予防>>>体重の2%以上の体重減は脱水症になりうる危険性が高い。

例)練習前体重60Kg 60kgの2%=1.2kg 1.2kg減まででとどめる。

練習後体重58kg(-2.0kg)>>主な原因は練習中の水分摂取が少ない。

<対策>こまめに水分摂取する

※練習中、特に真夏は大量の汗と共に塩分も失い重篤になる場合があります。練習中ナトリウムを含むドリンクを飲むのが望ましいですが、どうしても練習、試合中にそういうのが飲めない選手がいます。そういう選手は、練習、試合前後に摂取することをおすすめします。実際このような選手で試合後つってしまう選手もいましたが、そういう選手は練習、試合前までに500mlのペットボトルのOS-1など塩分を含むドリンクを飲むようにしていました。

 

②前日差の体重比較>>>できるだけ時間帯、食事状況など条件を同じにして測定

栄養内容と摂取量の確認>>>運動に対しての食事の摂取量が多いまたは少ない。

疲労度の確認>>>チーム全体が減少している場合は練習量と休養のバランズが崩れて疲労傾向である。または食事量が少ない。

<対策>練習内容、量、時間の見直しと、食事の内容チェックを行う。

 

こういった測定は記録していくことでよりセルフ管理が簡単になります。一例ですが、順天堂大学女性アスリート研究センターが作成してる『女性アスリートダイアリー』という栄養、休養など記入出来て自己管理しやすいようまとめられた表がありますのでご紹介します↓

http://www.juntendo.ac.jp/athletes/notebooks/

こちらからDLできます。興味のある方はプリントアウトしてお使いください!

 

今まで500名ほどの選手と関わってきましたが、海外遠征、体調不良などでもほとんど体重の変わらない選手がたまにいます。こういう選手は心身ともに安定していて、大きなけがに繋がりにくい選手だなぁと思いました。

 

元日本代表選手の大山妙子選手(アトランタ五輪、アテネ五輪に出場)がそういう選手のお一人でした☟。講習会でもよく大山選手の話をさせていただきますが、大山選手は「やはり意識して食べていた」と言ってます。美味しく食事というより身体のために食べている感覚だったと・・・現在はジュニアのコーチを主にされている大山選手ですが、体が資本のお仕事だけに定期的にメンテナンスにお越しくださいます。相変わらず自己管理に余念のない方です^^

※現役の選手でもいますが、こちらはお名前出すことはできませんので・・・

目黒

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